【初心者向け】有孔ボードと石膏ボードピンで簡単おしゃれな壁掛けシェルフ収納
「壁に何か飾りたいけれど、大きな穴を開けるのは心配…」「賃貸だから壁に傷をつけたくない…」「でも、おしゃれな収納が欲しい!」
そんなお悩みを抱えているDIY初心者の方、特に小さなお子さんがいて時間や安全面に不安がある方にこそ試していただきたいのが、「有孔ボードを使った壁掛けシェルフ収納」です。
有孔ボード(パンチングボードとも呼ばれます)は、等間隔に穴が開いている板で、専用のフックや棚受けを差し込むだけで、自由自在に収納やディスプレイのレイアウトを変えられる優れものです。今回は、壁へのダメージを最小限に抑えられる石膏ボードピンを使って、誰でも簡単にできるおしゃれな壁掛けシェルフ収納の作り方をご紹介します。
このDIYの最大の魅力は、ノコギリなどの特別な工具が不要で、比較的短時間(所要時間目安:1時間〜2時間程度)で完成することです。ぜひ、この記事を参考に、お部屋にぴったりの壁面収納を作ってみてください。
必要な材料と工具
このDIYで使う主な材料と工具は以下の通りです。ほとんどのものがホームセンターや100円ショップ、インターネットショップで購入できます。
材料
- 有孔ボード本体: お好みのサイズと色を選びます。厚さは5mm程度が扱いやすいでしょう。フックや棚受けのサイズに合うように、穴のピッチ(間隔)が25mmまたは30mmのものを選ぶのが一般的です。
- 有孔ボード用フック: S字フック、J型フック、コの字フックなど、収納したいものに合わせて様々な種類があります。
- 有孔ボード用棚受け: 棚板を支えるための金具です。有孔ボードの穴に差し込んで使います。
- 棚板: 棚受けのサイズに合う幅と奥行きの板を用意します。パイン集成材やMDF材など、比較的加工しやすい木材がおすすめです。有孔ボードの幅に合わせた長さにカット済みのものが便利です。
- 壁取り付け金具(石膏ボードピンタイプ): 有孔ボードを壁に取り付けるための金具です。細いピンを複数本斜めに打ち込むことで、大きな穴を開けずにしっかりと固定できます。有孔ボードのサイズや重さに応じた耐荷重のものを選びましょう。複数の箇所で固定することで、より安定します。
- 必要に応じて: 落下防止用のボンドや両面テープ、ボードの色を変えたい場合は水性塗料など。
工具
- プラスドライバー: 壁取り付け金具や、金具によってはフックの固定に必要です。電動ドライバーがあると作業が楽になります。
- 金槌(かなづち): 石膏ボードピンを壁に打ち込む際に使用します。
- 水平器(あると便利): ボードや棚を水平に取り付けるために使います。スマートフォンのアプリでも代用できます。
- 鉛筆: 取り付け位置に印をつけるために使います。
- メジャー: サイズを測るために使います。
作り方/手順
さあ、材料と工具が揃ったら、さっそく壁掛けシェルフ収納を作ってみましょう。
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設置場所を決める
- まず、有孔ボードを取り付けたい壁の場所を決めます。石膏ボード壁であるか確認してください(石膏ボード以外の壁には石膏ボードピンは使えません)。
- 収納したいものや飾りたいものをイメージし、ボードの高さや位置を検討します。
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壁取り付け金具の位置に印をつける
- ボードを壁に仮当てし、鉛筆で取り付けたい金具の位置に軽く印をつけます。この時、水平器を使ってボードが傾かないように確認すると良いでしょう。
- 金具は、ボードの四隅や中央など、複数箇所に取り付けると安定性が増します。石膏ボードピンタイプの金具の説明書に従って、適切な間隔で印をつけてください。
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壁取り付け金具を取り付ける
- 印をつけた位置に、石膏ボードピンタイプの金具を取り付けます。金具の台座を壁に当て、付属の細いピンを金槌で斜めに打ち込んで固定します。ピンは壁の中でしっかりとクロスするように設計されています。
- ピンをすべて打ち込んだら、金具がしっかりと壁に固定されているか確認します。
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有孔ボード本体を掛ける
- 取り付けた金具に、有孔ボード本体を引っ掛けるようにして取り付けます。金具の種類によっては、ボード側にも取り付け部品を付ける場合がありますので、説明書をよく確認してください。
- ボードが壁にしっかりと固定されているか、ぐらつきがないか確認してください。
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フックや棚受けを好みの位置に取り付ける
- ボードが壁に取り付けられたら、いよいよフックや棚受けを差し込みます。まずは棚受けを、棚板を置きたい高さの穴に差し込みます。
- 次に、フックを収納したいものの位置に合わせて差し込みます。フックや棚受けには、抜け落ち防止のために金具やピンで固定するものもあります。その場合は、説明書に従ってドライバーなどで固定してください。
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棚板を棚受けに乗せる
- 取り付けた棚受けの上に、用意した棚板を乗せます。必要に応じて、棚板がずれないように棚受けにボンドで軽く固定したり、裏側から小さなネジで固定したりするのも良い方法です。
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完成!飾り付けを楽しむ
- これで有孔ボードの壁掛けシェルフ収納の完成です。あとは、フックに鍵や小物を掛けたり、棚に写真立てや小さなグリーンなどを飾ったりして、自分だけのおしゃれな空間を演出しましょう。
安全に関する注意点
安全に楽しくDIYを行うために、以下の点に特に注意してください。
- 石膏ボードピンの耐荷重: 使用する石膏ボードピンタイプの壁取り付け金具には、必ず「耐荷重」が記載されています。設置する有孔ボード本体の重さに加え、飾るもの、収納するものの重さの合計が、金具の耐荷重を超えないようにしてください。無理な重さをかけると、ボードが落下する危険があります。
- ピンの正しい打ち方: 石膏ボードピンは、説明書に記載されている角度で正しく打ち込むことが非常に重要です。間違った角度で打ち込むと、本来の強度が出ず、ボードが落下する原因となります。
- 取り付け場所の確認: 石膏ボード壁であることを必ず確認してください。石膏ボード以外の壁(コンクリート、木壁など)には使用できません。また、壁の内部に電気配線や水道管などがないか、事前に確認しておくと安心です。
- 工具の安全な使い方: 金槌やドライバーを使う際は、手元や周囲に十分注意し、怪我のないように作業してください。
- 作業場所の確保: 作業中は、床に工具や材料が散乱しないように片付けながら進めましょう。特にお子さんやペットがいるご家庭では、作業中は近づけないように注意が必要です。
- お子さんがいるご家庭の場合: 完成した収納にお子さんがぶら下がったり、重いものを乗せたりしないよう、手の届かない高さに設置するか、お子さんの安全に配慮した設置場所や内容を検討してください。また、鋭利なフックの使用は避け、安全なものを選びましょう。
- 落下防止: 棚板に物を載せる場合は、地震などで落下しないように、端の方に置かない、滑り止めシートを使う、落ちにくい収納用品を活用するなど、落下防止策を講じることを推奨します。
完成品のポイント/応用
有孔ボードの壁掛けシェルフ収納は、アイデア次第で様々な場所で活躍します。
- 玄関: 鍵、靴ベラ、マスク、帽子などを掛けるスペースに。棚には消毒液や小さな飾りを。
- リビング/ダイニング: リモコン、文房具、雑誌、写真立て、小さな観葉植物などをディスプレイしながら収納。
- キッチン: よく使う調理器具や調味料、レシピなどを掛ける・置くスペースとして。
- 子供部屋: 子供の描いた絵を飾ったり、おもちゃや文具を整理したり。
有孔ボードの色を変えたり、フックや棚受けのデザインを変えたりするだけでも雰囲気が変わります。フックや棚の配置は後から自由に変更できるので、季節やライフスタイルの変化に合わせて気軽に模様替えできるのも大きな魅力です。
まとめ
この記事では、DIY初心者の方が有孔ボードと石膏ボードピンを使って、簡単におしゃれな壁掛けシェルフ収納を作る方法をご紹介しました。特別な技術は不要で、短時間で完成させることができます。
壁に大きな穴を開けることなく収納スペースを増やせるこのDIYは、賃貸住宅にお住まいの方にもおすすめです。この記事を参考に、ぜひ自分だけの素敵な壁面収納作りに挑戦してみてください。完成した家具が、あなたの暮らしをより豊かに、より便利にしてくれるはずです。